「ゆきのん、あたし達一番みたい!」
はしゃぐ由比ヶ浜の傍らに、雪ノ下は軽く頷いた。そのちょっと誇らしい微笑みは「一番」という言葉に対したものだな。
「でも、せっかく一緒に遊べるし、発言者が少ないと寂しいもんね」
由比ヶ浜らしい感想だが、悪くない、いや、悪くないのは由比ヶ浜らしくないか。
「一部のプレヤーがGMからのメッセージが届いていないと言いましたので、その影響かしら」
「ああ、わかった!職業の配分はまだ終わっていないと思い込んでるかも!」
「えっへん」と胸を反らした由比ヶ浜から視線をそらし、俺も一応感想を述べておく。
「それより、重要情報まだ開示されていないのも原因として考えられる」
「引きこもり君だけあって、引きこもりたちの考え方に詳しいですね、確かに、その情報がないと、方略の策定は…」
「どうも。初めまして。貴方もこのゲームの参加者なのですか?」
ゲームの仮想世界で、一人の少女は雪ノ下に声をかけた、物静かで少し上に見えるかもしれませんが、小学校を通っている年頃だろう。しかし、なぜか日本刀を連想させられた。雪ノ下も僅か驚いたか、返事は一瞬遅れた。
「私は因幡月夜と言います。ゲームが終わるまでの短い間ですが、どうかよろしくお願いします」
「雪ノ下雪乃です、こちらこそよろしくお願いします」
雪ノ下も感じただろう、目の前に立っているのは儚い少女でありながら、彼女と対等な参加者でした。
「かわいい、持ち帰りたい!」
と約一名、場違いの感想を漏らしたけど。
優しさには いつも感謝してる だから強くなりたい(I'm on the way) 進むために敵も味方も歓迎じゃん
——《again》 YUI