(鏑矢光和著、アスコム)
1.時間ぴったりに到着せよ
ゴルゴのように1分1秒たりとも狂わずに「秒針までぴったり」「歩数まで測ってきたかのように」時間を守ることは不可能だとしても、時間厳守はビジネスマンの常識。相手に大きな貸しを作ることになる遅刻はもってのほかです。ちなみに時間ぴったりに現れるゴルゴですが、実は待ち合わせ時間のかなり前に到着し、周囲の状況を徹底的に調べています。この部分も応用できそうですね。
2.自分のルールは貫き通せ
ゴルゴはどんなものよりも優先的に、仕事のルールを自分に課します。そこには、一時の感情や一時の欲望などの隙が入り込む余地は一切ありません。一時の情が仕事に関わる人々の状況を危うくするのであれば、非常な決断を下すことが最適な判断であるケースも存在するというわけです。「ベッドで一夜をともにした女性を射殺」というようなゴルゴの判断は非現実的ですが、ルールを貫き通すというマインドはたしかに重要です。ちなみにゴルゴには、「受けた恩は返す」というルールもあります。これも見習いたいところ。
3.完璧に仕事をこなし誰にも文句を言わせるな
ゴルゴは、相手がどんな人間であっても自分の流儀を押し通すのですが、それは仕事を完璧にこなす自信があるからこそ。やることさえやっていれば誰にも文句は言えないわけで、むしろ「文句を言わせない」ことが一流のビジネスマンの条件であるということを教えてくれているのです。
4.過剰に臆病なうさぎを目指せ
ものごとがうまくいくと、つい慢心してしまうのが人間というもの。しかしそれは緊張感を失わせ、失敗を招くことになります。ゴルゴが自分を「うさぎのように臆病」だと称しているのは、そうなることを恐れているから。臆病になって警戒することが、リスクを回避する有効な手段であることを理解しているのです。「うさぎのように」はともかく、常に緊張感を持ち続けることはそんな仕事にも大切なのではないでしょうか。
5.ダブルブッキングはプロ失格
ゴルゴが同時に複数の依頼を受けないのは、リスクが倍増することを理解しているから。たとえばそのひとつは機密保持上のリスク。関わる人間が増えれば、機密保持がしづらくなるのは当然ですね。そしてもうひとつは、多くの関係者の思惑が重なれば裏切りが発生することもあるというリスク。これらも、一般企業などの組織にあてはまる問題だといえます。