KeyFansClub

首页 » - 主题讨论区 - » KANON » sayuri怨念 XD
watashia - 2006/5/15 14:02:00
为庆祝kanon简体版,开始写sayuri同人 XD
那么下面是开头部分,先放出来。
不要问我什么时候能完工。我不知道-v-||
总之,这篇同人还是为了发泄sayuri怨念啊 XD
[hr]
to 楼下:
昨天群里发的是游戏里sayuri剧情的剧本。 -v-|||
这个则是发泄怨念的同人 XD
[hr]
1月28日

声音:
姐姐,姐姐……

慢慢地醒了过来,感觉似乎有人在梦里一直在呼唤着我。
是谁呢?心里有些痛的感觉。

啊哈哈~是我多心了吧。
掀开被子,坐了起来……

……

好像有点累的样子呢。
不过,今天要去给舞买生日礼物哦,所以佐祐理今天也要精神满满的哦!

……
……
……

好可爱呢,又大又软又暖和。
舞一定会喜欢的吧。

啊哈哈~好像真的有点重呢。
不过也没什么了,一定会很顺利的回到家的。

……
……
……

一弥啊,你说舞一定会喜欢的吧。
可惜姐姐都没送你什么生日礼物呢。

你会喜欢什么呢?
糖果?水枪?奥特曼的玩具?还是游戏机呢……

……
……
……

1月29日

声音:
姐姐,姐姐……

什么?是有人在叫我吗?
四周都是漆黑漆黑的,有什么人在吗?

佐祐理:
您是谁?是在叫佐祐理吗?

声音:
姐姐,姐姐……

……
……
……

佐祐理:
啊!好像又做了同样的梦呢
啊哈哈~是这几天有些兴奋了吗?

佐祐理:
嗯,不管了,还是先上学去吧。
今天可是很重要的日子呢。

……
……
……
佐祐理:
嗯,这样子就好了。

拍了拍手,左右打量了一下大大的食蚁兽之后,笑了笑。

佐祐理:
嗯,很好看。
那么给佑一君挂个电话,让他去学校吧。太晚了也许就碰不上舞了。

嘟……嘟……嘟……

电话待接的声音……

“咔嚓……”

女声:
您好,这里水濑家。

电话被拿起来了,不过不是佑一君的声音,而是一个很可爱的女孩子的声音。
嗯,对了。佑一君说过他现在借住在表妹家里,这是他的表妹了吧。

佐祐理:
啊,您好。请问佑一君在家吗?

女声:
啊,佑一他刚刚出去了呢。

佐祐理:
啊,是吗?那么能请您转告佑一君,让他马上去学校吗?

女声:
啊,好的。他回来我会告诉他的。请留下您的名字吧。

佐祐理:
啊,对不起,我的名字是仓田佐祐理。谢谢您。

呼,佑一君不在啊。
会不会是先去了呢?
啊哈哈~不管怎么样佐祐理先去学校吧。

背着大大的食蚁兽玩偶的女孩子,有些吃力但却非常开心地行走在疏星点缀的夜空之下。
冬日的夜晚清冷清冷,拖着有些麻麻的脚,嘴里呼出洁白的雾气。
不过背后是暖暖的、软软的,所以也并不觉得有多么地冷哦。

学校就在前面了呢,远远地已经看见校舍了。
街口的路灯发着微弱的光芒,彷佛被寒冷的空气将能量吞吃了一般。

啊哈哈~佑一君好慢呢,佐祐理要不要先上楼去呢?
不过,还是等佑一君来了吧,这是我们一起挑选的生日礼物呢,应该一起送给舞才行哦。

声音:
呼~~~~呜~~~

好像有什么声音在叫我吗?
拖着大大的食蚁兽往教学楼前走去……

声音:
姐姐……姐姐……不要……


虽然很陌生,但是很熟悉的声音啊,心里忽然觉得揪得紧紧的。
这是怎么了?

声音:
呼~~呜~~来啊~~

声音:
不要,不要过去,姐姐!!

一步两步三步,踏上了教学楼的阶梯。
好像能够听清楚一些声音了。

声音:
呼~~呜~~来啊~~

声音:
不要!!姐姐……

一……一弥?
刚刚是一弥的声音吗?

抓住食蚁兽玩偶的手松了开来,食蚁兽掉落在了地板上……

佐祐理:
一弥,是你吗?是你在叫佐祐理吗?

眼前的空气似乎动了起来,前方的景物开始变得朦朦胧胧,就好像处在烈日下晒得发烫的高速公路上一样。

佐祐理:
一……
啊!!

怎么回事?感觉被一股巨大的力量给撞上了,好疼……

声音:
姐姐……姐姐……

啊,又是这个声音,心口又开始疼起来了。
怎么回事呢?

声音:
姐姐……姐姐……

好像在哭呢,隐隐约约听到了哭泣的声音。
不过四周一片都是漆黑漆黑的……

好像身体动不了?

对了,刚才好像是被一团空气给撞飞了呢……
啊哈哈~佐祐理可真是没用呢。

不过,再之前好像还有什么事情一样,是什么呢?
仔细地回想着……

佐祐理:
啊!一弥……佐……佐祐理听到一弥的声音了……

声音:
姐姐……姐姐,你终于能听到我的声音了吗?太好了呢……
一弥好担心啊……
chansikka - 2006/5/15 19:01:00
昨天偶然在群看到有關佐佑理的東西
今天就正式發怖了麼 -v-b
但內容好像不大相同?
怎樣也好...沙發坐下,繼續支持怨念 -v-
冰块年华 - 2006/5/15 19:18:00
.....佐祐理是如何被送到医院的问题解决了么...orz
skypaul - 2006/5/16 21:39:00
...其实
有后续么>_<
话说佐佑理有这么后知后觉么-_-

[strike][o]隐藏字很好玩啊>_<[/o][/strike]
露之精灵使 - 2006/5/17 20:15:00
以下引用冰块年华在2006-5-15 19:18:20的发言:
.....佐祐理是如何被送到医院的问题解决了么...orz

没有解决,所以决定不理会它.反正以sayuri视角来写的,怎么被送医院是无所谓的事 -c-||
以下引用skypaul在2006-5-16 21:39:45的发言:
有后续么>_<
话说佐佑理有这么后知后觉么-_-


后续……
这种东西,看RP吧 XD(殴)
[hr]
话说,其实写这个不是其实是为了给KANON简体版预热的么 -v-|||

[hr]

啊哈哈,这里应该没人会来掘墓的吧 -v-
永远着怨念的东西就放在这里好了。到除夕汉化补丁总共全部出完了吧?那么这个旧东西公开也没啥关系了吧 -v-b
所以,谁能有幸掘到这个墓,就当是新年礼物吧 -v-
[After==2007-2-18]
[wrap=sayuri结局剧本,2,请确认要看吗?]
# 翻译:mib008   
# 润色:watashia
# 更新日期:2006.10.6

#0001
#【*A】「しかし佐祐理さんって、いつまでたっても、敬語で俺に話すんだな」
【*A】「不过佐祐理无论什么时候对我说话,都是用的敬语呢」

#0002
#【*A】「先輩だってのにさ」
【*A】「明明是学姐的说」

#0003
#思い切って、俺は訊いてみた。
我下决心问问她看。

#0004
#【佐祐理】「あははーっ、そうですね」
【佐祐理】「啊哈哈,确实呢」

#0005
#【佐祐理】「かつて男の方に敬語で話さなかった試しはないですよ、佐祐理は」
【佐祐理】「佐祐理还没尝试过不用敬语跟男生说话呢」

#0006
#【佐祐理】「一度の例外を除いては」
【佐祐理】「只有一个例外」

#0007
#言って、佐祐理さんは俯いた。
说罢,佐祐理低下了头。

#0008
#【*A】「え、それって…もしかして…」
【*A】「呃,这么说…那该不会是…」

#0009
#【佐祐理】「弟の一弥ですよ」
【佐祐理】「舍弟一弥哟」

#0010
#俺はその答えを聞いて、拍子抜けする。
听了这回答,我感觉有些失望。

#0011
#【*A】「はは、だよなぁ…てっきり昔付き合っていた野郎かと…」
【*A】「哈哈,是吗…我还以为是你的前男友呢…」

#0012
#【佐祐理】「でも、もうその一弥も今はいないですから…」
【佐祐理】「不过,因为一弥已经不在了…」

#0013
#【佐祐理】「だから、この世に佐祐理が敬語を使わずに話す男のひとはいません」
【佐祐理】「所以,在这世上已经没有佐祐理可以不用敬语与之交谈的男孩子了」

#0014
#【*A】「いない…?」
【*A】「不在了…?」

#0015
#【佐祐理】「佐祐理が小学生のときに、亡くなってます」
【佐祐理】「他在佐祐理还是小学生时就死了」

#0016
#………。
………

#0017
#……。
……

#0018
#…。


#0019
#「もうすぐ、佐祐理はお姉さんだな」
「佐祐理很快就要当姐姐了」

#0020
#「はい、おとうさま」
「是的,父亲」

#0021
#「もう佐祐理も来年からは小学生だろ? 一人前の自覚を持つには、いい機会だな」
「佐祐理从明年起就是小学生了,对吧?这是个让你学会自立的好机会」

#0022
#「はい、おとうさま」
「是的,父亲」

#0023
#「次生まれてくる子が男の子であれ、女の子であれ、おまえを見て育つ」
「不管生出来的是男孩还是女孩,你都会是他的榜样」

#0024
#「それを努々忘れないようにな、佐祐理」
「要牢牢记住这一点,佐祐理」

#0025
#「はい。いい姉でありますよ、わたしは」
「是,我会做个好姐姐的」

#0026
#「ああ、おまえなら大丈夫だ。私だって心配はしていない。ただ、念を押したかっただけだ」
「你一定能行,我也并不担心。只是想让你明白这一点」

#0027
#「はい。がんばりますよ、わたしは」
「是,我会努力的」

#0028
#「ああ、寛大な気持ちを持ってして、迎え入れてやろうな。この倉田家に」
「嗯,怀着一颗宽广的心,迎接他来仓田家吧」

#0029
#【*A】「そっか…」
【*A】「是这样啊……」

#0030
#【*A】「結構歳が離れてる弟だったんだな。そりゃ可愛かっただろうな」
【*A】「那是个有一定年龄差距,而且非常可爱的弟弟吧」

#0031
#感想を言うのも躊躇われたが、佐祐理さんがいつもの明るい調子で話していたから、俺も思ったこと

を口にしていた。
虽然也有些犹豫,不过面对一向开朗的佐祐理,我还是说出了自己的想法。

#0032
#【佐祐理】「ええ、それはもう可愛かったですよ」
【佐祐理】「嗯,他很可爱哦」

#0033
#それに対しても、佐祐理さんは何気なく微笑んでみせた。
对我所说的话,佐祐理毫不在意地微笑着。

#0034
#【佐祐理】「でも、その一弥が生まれてからは大変だったんですよ」
【佐祐理】「不过,打从生下来起,一弥他就非常可怜」

#0035
#【佐祐理】「うちの両親は当時、多忙を極めていましたから」
【佐祐理】「我们的父母当时都很忙」

#0036
#「かずや、わたしがおねえさんだよ」
「一弥,我是你的姐姐哦」

#0037
#「さゆり。さ、ゆ、り」
「我是佐祐理。佐、祐、理」

#0038
#それはわたしが『けいご』というものを使わずにおこなった、はじめての会話だった。
那是我头一次不用敬语跟别人说话。

#0039
#へんなきぶんだったけど、いげんを持て、ということで、おとうさまがわたしに命じたことだった。
虽然感觉有些奇怪,不过,父亲交代我要有威严的。

#0040
#かずやは、あーあー、と言うだけで、わかってるのか、わかっていないのかもわからなかった。
一弥只是『啊~啊~』地回答着,究竟他听懂了没有,我就不得而知了。

#0041
#でも、わたしはお姉さんになってしまったのだから、ずっとこうして弟には接しつづけるのだ。
但是,既然我做了姐姐,就要把弟弟一直照顾下去。

#0042
#それからのおとうさまの口ぐせは、『いげんを持て。甘やかすな』になった。
从那以后,『要有威严,不要娇惯他』之类的话,就常常挂在父亲嘴边。

#0043
#わたしは甘やかさないことが、いげんを持つ、ということで、そうすれば、弟の一弥が立派に育つの

だと思った。
我以为只要有威严而且不娇惯他,一弥就能成长为一个出色的人。

#0044
#おとうさまのように。
就像父亲那样。

#0045
#おとうさまは立派だった。
父亲是那么出色。

#0046
#いろんなひとから信用されていた。
被许许多多的人所信任。

#0047
#信用され続けなければいけない仕事だったし、その仕事が続いているということは、信用され続けて

いたのだ。
因为那是不被信任就无法继续从事的工作,所以只要工作继续下去,他就一直被人信任着。

#0048
#そんなおとうさまに育てられたから、わたしもこんなに正しく育ったのだと思う。
我也觉得,被这样一位父亲好好管教,自己才会如此正直。

#0049
#自分ではよくわからなかったけど、わたしは人の大勢集まる場には、よく連れていかれる。
不知道为什么,我常常会被带到众人聚集的公共场所。

#0050
#それは、大人ばかりの集まる場所だ。
那里是大人们聚会的地方。

#0051
#おとうさまは、わたしに、『おまえのように礼儀正しい子だから、こういう場にも連れてこられるの

だ』とよく漏らした。
父亲总是说:『正因为你是礼仪端庄的孩子,所以我才会带你到这种场合来』

#0052
#じっさい、わたしはなぜだか、そういう場においては人気者だった。
事实上,我在这些场合也的确很受大家欢迎。

#0053
#大人のひとにちやほやされる。
大人们总是爱围着我品头论足。

#0054
#頭をさげて、『ありがとうございます』といって、わたしは回る。
我低着头,说着『非常感谢』

#0055
#おとうさまもほめてくれる。
父亲也夸奖我。

#0056
#だから、わたしは自分を『正しい子』として、自覚するこができた。
所以,我就有了做一个『正直孩子』的自觉。

#0057
#おとうさまやおかあさまが、いげんを持って、甘やかさず育ててくれたから、『正しい子』になるこ

とができた。
父母是用威严而不娇惯的方式教育我长大的,所以我才成了一个『正直的孩子』。

#0058
#だから忙しいおとうさまやおかあさまに代わって、わたしは一弥を『正しい子』にしなければならな

い。
因此我要代替忙碌的父母,把一弥教育成为一个『正直的孩子』。

#0059
#立派にお姉さんをつとめて、弟といっしょに『正しい子』になるのだ。
努力做好姐姐的榜样,跟弟弟一起成长为『正直的孩子』。

#0060
#一弥とふたりきりでいるときは、わたしはきびしくした。
所以在和一弥相处时,我都保持着严厉的态度。

#0061
#甘やかさない、ということは、きびしい、ということだ。
不娇惯,换句话说,就是严厉。

#0062
#きびしい、ということは、一弥にとっては、苦しいことだ。
严厉,对于一弥而言,实在是件很痛苦的事。

#0063
#泣き出すと、『めっ』としかった。
他一哭,我就训斥他。

#0064
#なきやむまで、ミルクはあげなかった。
直到他不哭了,我才给他牛奶喝。

#0065
#それでも泣きやまないので、わたしはつらかった。
他这样不停地哭泣,让我感觉很难过。

#0066
#ほんとうは、すぐにでもミルクをあげて、頭をなでて、あやしてあげたかった。
其实,我真想马上就给他牛奶,摸着他的脑袋向他道歉。

#0067
#「ごめんね。ミルクのみたかったんだよね」
「对不起,想喝牛奶了吧」

#0068
#「ほら、もうのんでいいよ、ごめんね」
「来,喝吧,真对不起了呢」

#0069
#そうすれば、とてもおだやかで、優しい気持ちになれると思った。
我觉得如果这样,他一定会感到非常平静温暖的吧。

#0070
#でも、そうしてあげることができなかった。
但是,我不能那么做。

#0071
#一弥を正しく育てたかったから。
因为我要好好地教育他。

#0072
#だから、つらかった。
所以,我也感到很难过。

#0073
#ずっとつらかった。わたしも、一弥も。
无论是我,还是一弥,都是那么难过。

#0074
#一年、二年と年が過ぎ、そのぐらいから、一弥が言葉を喋らないことに家族が気づいた。
就这样过了一年又一年,家里终于发现一弥他不会说话。

#0075
#ひとが話す言葉の意味は、同じ歳ぐらいの子供程度には理解しているようなのだけれど、自分から言

葉を発することがなかった。
虽然能和同龄人一样理解别人的话,但却没法出声。

#0076
#病院通いが続くが、それでも喋ることはなかった。
即便在医院反复治疗过,他还是说不出话来。

#0077
#一弥が幼稚園へ入園すると、その送り迎えは、わたしの役目となった。
一弥上幼儿园后,接送他就成了我的任务。

#0078
#おねがいします、と朝、預け、お世話になりました、と夕方、引き取る。
早上说着『一弥拜托给您了』,送他到幼儿园;晚上说着『承蒙您的关照』,再接他回来。

#0079
#そんな繰り返しの日々が始まった。
重复着这一成不变的日子。

#0080
#一弥は、朝は元気がなく、夕方は、いつも泣いていた。
一弥早上醒来后就很没精神,晚上也总是哭泣。

#0081
#言葉が喋れないからといって、おとうさまは一弥を特別な教室に入れることをしなかったから、それ

でだろうと思った。
父亲不仅没有把不会说话的一弥送进特教班,而且我感觉他对一弥也是漠不关心。

#0082
#それはおとうさまのきびしさであると思ったし、わたしもそれが正しいと思った。
我想那应该是父亲的严厉管教,而且我自己也认为那是正确的

#0083
#でもやはり、それはつらいことだった。
即便如此,我还是觉得难受。

#0084
#うっくうっくと声をたてず、しゃくりあげて泣く一弥を見ていると、とても暗い気分になる。
看着无声呜咽的一弥,我的心情就十分沉重。

#0085
#本当ならわたしは、一弥をなぐさめてあげたかった。
其实,我真的很想好好安慰他。

#0086
#「なにか欲しいものある? お姉さん、買ってあげるよ」
「有什么想要的吗?姐姐买给你哦」

#0087
#「水鉄砲とか欲しい? ふたりで撃ち合いしようか」
「玩具水枪要吗?我们两个对打怎么样?」

#0088
#そう言ってあげたかった。
想这样对他说。

#0089
#一弥には友達がいなかったから、なおさらだった。
再加上一弥没有朋友,这种愿望就越发强烈了。

#0090
#「ほら、あの駄菓子屋寄っていこうか、お姉さんと」
「那么,姐姐带你去那个糖果店怎么样?」

#0091
#いつも、一弥ぐらいの歳の子供たちで賑わう角の駄菓子屋。
经常有像一弥这么大的孩子去路边的那家糖果店。

#0092
#立ち寄って、小さなカゴに駄菓子をいっぱい詰め込んで、それをふたり帰りしなの土手で食べたかっ

た。
真希望能两个人一起去,买上满满的糖果,在回家途中的堤坝上吃。

#0093
#水鉄砲も一緒に買って、河原で水を汲んで、撃ち合いをしたかった。
真希望能两个人一起买来玩具水枪,灌上河水,互相射击。

#0094
#「お姉さんはね、こう見えても運動神経いいんだよ」
「姐姐虽然看上去是这个样子,其实运动神经很好哦」

#0095
#ただ一弥と一緒に遊びたかった。
我只是希望能和一弥一起玩。

#0096
#楽しいことをして過ごしたかった。
能快乐地度过每一天。

#0097
#一弥も笑ってくれるだろうか。
一弥也一定会开心地笑起来吧。

#0098
#笑ってほしかった。
真希望他能开心地笑啊。

#0099
#見たこともない一弥の笑顔を見たかった。
希望能看看一弥从未展露过的笑颜。

#0100
#「………」
「………」

#0101
#だけど、わたしはただ一弥の手を強引に引いて、その前を通り過ぎることしかしなかった。
可是,我只是硬拉着一弥的手,从那里走过。

#0102
#わたしはなんてひどい姉だったのだろう。
我真是个狠心的姐姐。

#0103
#わたしが今、両親に感謝しているように、本当にいつか、この子がわたしに感謝してくれる日がくる

のだろうか。
我至今都在感激我的父母亲,但那个孩子,何时才会感激我呢……

#0104
#一弥は体に不調をきたしていった。
一弥他病倒了。

#0105
#それは登校拒否をするように、あるいは、わたしの送り迎えを避けるように、休みがちになっていっ

た。
就像是在拒绝上学一般,就像是在拒绝我的接送一般,他想要休息了。

#0106
#もとより体が弱い子だったし、しばらくすればまたよくなるのだろうと思っていた。
一弥本来就是个身体虚弱的孩子,我以为他只是暂时这样,很快就会好起来的。

#0107
#しかしすぐにはよくはならず、やがて一弥は病院に寝泊まりするようになった。
然而他的病情很快恶化了,住进了医院。

#0108
#病院のベッドで眠る一弥は、あまりに弱々しく、哀れだった。
在医院病床上熟睡着的一弥,看上去是那么弱小、那么可怜。

#0109
#たたでさえひ弱だったのに、今の一弥は息も絶え絶えに、生きることに疲れ果てているように見えた


原本就虚弱的他,如今已是气若游丝,好似厌倦了生命一般。

#0110
#「おとうさま。ひとつだけお願いがあります」
「父亲,我有个请求」

#0111
#だから、わたしは言った。
因此,我说话了。

#0112
#「なんだい、佐祐理」
「是什么?佐祐理」

#0113
#「一弥の今の病気が治ったら、頭を撫でてあげていいですか。よく頑張った、って」
「等一弥现在的病治好了,我可以摸摸他的头,夸奖他真的很努力吗?」

#0114
#「そして、たくさんの駄菓子を買ってきてあげていいですか」
「然后再买好多好多糖果给他,可以吗?」

#0115
#「ふたりで食べてもいいですか」
「然后两个人一起吃,可以吗?」

#0116
#「ああ、そうだな…」
「啊,就这样吧…」

#0117
#「そうしてあげてくれ。きっと一弥も喜ぶ」
「这么做,一弥一定也会高兴的」

#0118
#「はい」
「好的」

#0119
#良かった。許してもらえた。
太好了,父亲答应我了。

#0120
#でもやっぱり、そのときのおとうさまは嬉しそうではなかった。
但如我所料,此时的父亲并没有一丝喜悦之情。

#0121
#だけど、一弥の病状は一向によくならなかった。
可是,一弥的病情并没有好转。

#0122
#わたしはどうすればいいのだろう。
我该怎么办才好呢……

#0123
#日に日に一弥はやせ細っていくようだったし、わたしは見ていられなくなった。
我不愿看着一弥的身体一天天消瘦下去。

#0124
#一度だけ…
就一次…

#0125
#一度だけ、悪い子になろう。
就这一次,让我做个坏孩子吧。

#0126
#昼の間に駄菓子屋でたくさんのお菓子を買い込んで、夜になると私は一弥の寝る病棟に忍び込んだ。
白天,我到糖果店里买了许多糖果,然后趁着夜晚,偷偷溜进一弥的病房。

#0127
#一弥は眠っていた。
一弥睡着了。

#0128
#一弥は眠っていても辛そうな顔をしている。今にも泣きだしそうな顔だ。
一弥睡着了也板着一张痛苦的脸,一张马上要哭出来似的脸。

#0129
#もとからこういう顔なのか、わたしの記憶の中でも、ずっと一弥はこの顔だった。
这就是他的脸吗?在我的记忆中,一弥一直就是这样的脸。

#0130
#「一弥」
「一弥」

#0131
#わたしは名を呼んで、起こした。
我呼唤着一弥的名字,叫他起来。

#0132
#「一弥、起きて」
「一弥,醒一醒」

#0133
#その肩を揺り動かしてやると、ようやくうっすらと目が開き、わたしの顔を見た。
我摇晃着一弥的肩膀,他缓缓睁开眼睛,望着我的脸。

#0134
#険しい顔だ。また、叱られるのだろうか、と心配しているのだろう。
那是一张恐惧的脸,一弥他在担心我训斥他。

#0135
#でも今日は、違う。
但是,今天不一样。

#0136
#精一杯、一弥を元気づけて、慰めてあげるためにきたのだ。
今天是为了让他打起精神、安慰他而来的。

#0137
#「ほら、一弥、一緒に食べよ」
「来,一弥,我们一起吃吧」

#0138
#紙袋にぱんぱんに詰まっていた駄菓子を、布団の上に広げた。
我将满满一袋糖果摊放在他的被子上。

#0139
#一弥の顔はまだ気難しい。
一弥的脸上依旧挂着为难的表情。

#0140
#わたしが何をしようとしているのか、わかっていなかったのだろう。
也许不知道我要做什么吧。

#0141
#お菓子のひとつを剥いて、それを一弥に握らせる。
我剥开一个糖果的包装,让一弥拿着。

#0142
#自分のぶんも剥いて、手に握る。
然后自己也剥开一个,握在手里。

#0143
#「一緒に食べよ。はい、あーん、して」
「一起吃吧,来,啊~」

#0144
#ふたりで口を開ける。
两个人张开嘴。

#0145
#「ぱくっ」
「啊呜」

#0146
#食べたのはわたしだけだった。
吃下糖果的只有我一个。

#0147
#「一弥も一緒に食べるの」
「一弥也一起吃吧」

#0148
#「もう一回、言うからね」
「我再说一回哦」

#0149
#「はい、あーん、して」
「来,啊~」

#0150
#ふたりで口を開ける。
两个人张开了嘴。

#0151
#「ぱくっ」
「啊呜」

#0152
#今度は一弥も食べた。
这回一弥也吃了。

#0153
#「おいしいね」
「真好吃呢」

#0154
#「………」
「………」

#0155
#「元気になったら、もっと食べようね、お姉さんと一緒に」
「等你病好了,再和姐姐一起吃更多的糖果吧」

#0156
#こくり。
点点头。

#0157
#一弥が頷いた。
一弥他点头了。

#0158
#わたしは嬉しかった。
我真的好开心。

#0159
#「ほら、水鉄砲もあるんだよ」
「来,还有玩具水枪哦」

#0160
#紙袋から、色違いの水鉄砲をふたつ取り出すと、その片方を一弥に握らせた。
我从纸袋里拿出两把不同颜色的玩具水枪,让一弥拿住其中一把。

#0161
#「水は入ってないけどね。元気になったらふたりで遊ぼうね」
「不过还没有装水呢,等病好了再两个人一起玩吧」

#0162
#しゅこしゅこと引き金を引いて、わたしは空気だけがでる水鉄砲で、一弥を撃った。
我扣动着只有空气的玩具水枪的扳机,啾啾地朝一弥射击。

#0163
#「お姉さんはね、こう見えても本当は運動神経いいんだよ」
「姐姐虽然看上去是这个样子,其实运动神经很好哦」

#0164
#一弥が頷いた。
一弥点了点头。

#0165
#「楽しいこと、本当はね、いっぱい知ってるんだよ」
「其实,姐姐还知道很多好玩的东西哦」

#0166
#一弥が頷いた。
一弥点了点头。

#0167
#「一弥のこと、本当はね、大好きなんだよ」
「姐姐,真的,非常喜欢一弥哦」

#0168
#一弥が頷いた。
一弥点了点头。

#0169
#わたしは俯いた。
我低下了头。

#0170
#しゅこしゅこ…。
啾~啾~…

#0171
#一弥が、伏せるわたしの顔に向け、水鉄砲を撃っていた。
一弥用玩具水枪对着我低垂下的头射击。

#0172
#顔をあげると、一弥は、楽しそうに、無邪気に笑っていた。
我抬起头,一弥露出了天真快乐的笑容。

#0173
#そしてくぐもった、呻きに似た声がその喉から漏れ出た。
接着,他的喉咙中挤出一丝呻吟般的声音。

#0174
#「たのしいね…」
「真开心呢…」

#0175
#そのとき、わたしたち姉弟は、初めてふたりで遊んだのだと思う。
那是我们姐弟俩,第一次一起玩。

#0176
#そして、それが最初で最後だった。
然而这第一次,也是最后一次。

#0177
#「一弥も幸せだっただろう。佐祐理、おまえという姉に恵まれたのだからな」
「一弥也会觉得很幸福吧,因为得到了佐祐理,你这个姐姐的关爱」

#0178
#「よく、いつも一緒にいてやってくれたな」
「你一直陪伴着他呢」

#0179
#「そうでしょうか…」
「是这样吗…」

#0180
#「ん?」
「嗯?」

#0181
#「本当に一弥は幸せだったんでしょうか」
「一弥真的觉得幸福吗?」

#0182
#「何を言いたいんだい、佐祐理」
「说什么呢,佐祐理」

#0183
#「わたしは…佐祐理というこの姉は、本当に良き姉であったのでしょうか」
「我…佐祐理,作为一个姐姐,真的是一个好姐姐吗?」

#0184
#「そう自虐的になることはない。おまえの気持ちもわかるがな」
「我能理解你的心情,但别再这么跟自己过不去了」

#0185
#ちがう。
不是的。

#0186
#そのときわたしは答えを知っていたんだ。
那个时候,我已经知道了答案。

#0187
#正しいと思っていたことは、正しくなかったことを。
自己原本以为是正确的事情,其实并不正确。

#0188
#それは結果、というものを見てしまったから。
因为我亲眼目睹了那样做的结果。

#0189
#わたしは、一弥を笑わせてあげていればよかったんだ。
我只要能带给一弥欢笑就好了。

#0190
#ふたり、笑っていられれば、幸せだったんだ。
两个人能开心地笑着就是幸福。

#0191
#もっとふたりで遊んで…
然后两个人一起玩…

#0192
#虫歯になるくらい駄菓子を食べて、風邪を引くぐらい水鉄砲で遊んで…
就算会得蛀牙也要一起吃糖果,就算会感冒也要一起玩水枪…

#0193
#そんな日々に、一弥とふたりで生きていればよかったんだ。
要是能和一弥两个人,一起过那样的日子该有多好。

#0194
#「佐祐理、また留守にするから、留守番よろしくな」
「佐祐理,又得拜托你看家了」

#0195
#「はい」
「是」

#0196
#「いつもひとりにさせてしまって、悪いな」
「抱歉,总是让你自己一个人待着」

#0197
#「いえ、ひとりでも佐祐理は大丈夫ですよ」
「不,佐祐理一个人也不要紧的    」

#0198
#「…佐祐理、自分のことを名前で呼ぶのはやめなさい」
「…佐祐理,别用自己的名字称呼自己」

#0199
#「あ…はい」
「啊…是」

#0200
#「じゃあ、いってくるからな」
「那,我出门了」

#0201
#「はい」
「是」

#0202
#その頃、わたしは自分のことを佐祐理、と呼ぶようになった。
从那时起,我就称呼自己为佐祐理了。

#0203
#それは自分を慈しんでのことではない。
这不是在怜悯自己。

#0204
#その逆で自分が他人のように、客観的にしか捉えられなくなったからだ。
相反的,这就像是把自己当成别人那样,客观地去对待。

#0205
#ひとりであっても、一弥にあんなに辛く当たり続けた佐祐理だから、大丈夫ですよ、と別の自分が言

っていたのだ。
即便感到了孤独,但只要想起自己过去对一弥的残酷,就会听到另一个佐祐理说「没什么的啦」。

#0206
#ふわふわと、別の自分は上空を漂っていた。
轻飘飘的,另外一个自己在高空飘浮着。

#0207
#【佐祐理】「その後、男のひとに対して、敬語を使わなかったことはありません」
【佐祐理】「那之后,佐祐理就从没对别的男士不用敬语过」

#0208
#【佐祐理】「今でも特別のままなんです。その行為は」
【佐祐理】「今天这么说话,是个例外」

#0209
#【*A】「………」
【*A】「………」

#0210
#なんて答えていいかわからなかった。
我不知道该怎么回答才好。

#0211
#ただ、悲しい佐祐理さんの過去をいきなり突きつけられて、俺は狼狽するばかりだった。
只是,突然知道了佐祐理悲伤的过去,这使我有些不知所措。

#0212
#【佐祐理】「あれ? 舞は?」
【佐祐理】「咦?舞呢?」

#0213
#佐祐理さんがきょろきょろと辺りを見回して、舞を探した。
佐祐理四处张望着寻找舞。

#0214
#【佐祐理】「あ、舞、居た~」
【佐祐理】「啊,舞在那里~」

#0215
#木の陰に揺れる黒髪が見えた。
在树荫下发现了摇曳着的黑发。

#0216
#その後ろに舞は直立して隠れていたのだ。
舞直立着躲在树的后面。

#0217
#【佐祐理】「舞、どうして隠れてるの」
【佐祐理】「舞,为什么要躲起来呢」

#0218
#そばまで駆け寄って腕をとると、その舞をずるずると引っ張ってきた。
佐祐理跑到舞跟前,捉住她的手臂,把她拉了出来。

#0219
#【舞】「佐祐理が悲しいお話するから…」
【舞】「因为佐祐理在说悲伤的话…」

#0220
#舞は泣きそうな顔をしていた。
舞一副泫然欲泣的模样。

#0221
#【佐祐理】「あ、ごめんごめん。もうしないから」
【佐祐理】「啊,抱歉抱歉,我已经说完了」

#0222
#つまり俺が佐祐理さんに対して、敬語を使うなと言うことは、その過去の辛い思い出と直面しろ、と

いうことだったのだ。
也就是说,我让佐祐理停止使用敬语,就等于是逼迫她面对悲伤的往事。

#0223
#佐祐理さんの胸の内も知らずに、そんなことをずけずけと言っていたのかと思うと、自分が嫌になる

ばかりだった。
我痛恨自己为什么会毫不考虑佐祐理的心情,无知地说出这种话来 。

#0224
#その日の、夜の校舎。
那天晚上的校舍。

#0225
#【*A】「しっかしなぁ…佐祐理さんにあんな辛い過去があったなんて、びっくりしたな…」
【*A】「不过…佐祐理有那样悲伤的过去,真让人吃惊…」

#0226
#【舞】「………」
【舞】「………」

#0227
#『奴』の訪れを待つ間、今朝のことが口をついてでていた。
在等待『那个东西』的时候,我提起了今天早上的事。

#0228
#【*A】「舞は知っていたのか?」
【*A】「舞知道这事吗?」

#0229
#【舞】「以前にも聞いたことあるから…」
【舞】「以前听说过…」

#0230
#【*A】「そっか…」
【*A】「是吗…」

#0231
#【舞】「私は…悲しいお話がきらい」
【舞】「我…讨厌悲伤的话题」

#0232
#【*A】「誰だって好きじゃないよ」
【*A】「谁都不会喜欢啦」

#0233
#【舞】「………」
【舞】「………」

#0234
#【*A】「しかし…よく立ち直れたよな。立派だよ佐祐理さんは」
【*A】「但是…很快就又站起来了。佐祐理真了不起呢」

#0235
#【舞】「………」
【舞】「………」

#0236
#【舞】「…*A」
【舞】「…*A」

#0237
#【*A】「あん?」
【*A】「嗯?」

#0238
#【舞】「佐祐理を…助けてあげて」
【舞】「帮帮…佐祐理」

#0239
#【*A】「助けるって…どういうことだよ」
【*A】「帮帮她…这什么意思啊」

#0240
#【舞】「*Aにも、敬語を使わずに話せるように」
【舞】「让她对*A也不用敬语」

#0241
#【*A】「俺に…?」
【*A】「对我也…?」

#0242
#【舞】「うん…」
【舞】「嗯…」

#0243
#【*A】「放っておいたほうがいいんじゃないのか」
【*A】「由着她去不行吗?」

#0244
#【*A】「別に俺だって構わないし…」
【*A】「反正对我而言是无所谓了…」

#0245
#【舞】「*Aは、佐祐理が好きじゃないの」
【舞】「*A,不喜欢佐祐理吗」

#0246
#【*A】「好きだよ。だから、その傷に触れるようなことはしたくないんだよっ」
【*A】「当然喜欢,所以才不想触及她内心的伤痕啊」

#0247
#【舞】「………」
【舞】「………」

#0248
#【*A】「おまえがしろよ」
【*A】「你来试试吧」

#0249
#【*A】「俺なんかよりずっと、佐祐理さんと長く一緒にいるんだからさ」
【*A】「因为你和佐祐理相处的时间比我长很多」

#0250
#【舞】「………」
【舞】「………」

#0251
#舞が喋らなくなってしまった。
舞不再吭声了。

#0252
#要らないことを話しすぎた、とでも後悔しているのだろうか。
是因为说了多余的话而感到后悔了吗?

#0253
#俺も考えを整理したい気分だった。
我整理了一下思路。

#0254
#佐祐理さんの友達として、何をしてやれるか。してやるべきかを。
作为佐祐理的朋友,我能做些什么呢?我又该做些什么呢?

#0255
#1月27日 水曜日
1月27日 星期三

#0256
#翌日の放課後。
第二天放学后。

#0257
#【佐祐理】「あ、*Aさんだーっ」
【佐祐理】「啊,这不*A同学嘛」

#0258
#帰り際、舞と佐祐理さんに会った。
正要回家时,我遇到了舞和佐祐理。

#0259
#ふたりは鞄を持っていたから、帰るところだったのだ。
两个人拎着书包正准备回家。

#0260
#【*A】「おぅ、*Aさんだぞ」
【*A】「喔,这不正是*A同学嘛」

#0261
#【舞】「………」
【舞】「………」

#0262
#【佐祐理】「帰るところですか?」
【佐祐理】「正准备回家吗?」

#0263
#【*A】「帰るところだぞ。一緒に帰るか?」
【*A】「对啊。要一起走吗?」

#0264
#【佐祐理】「ええ、一緒に帰りましょうーっ」
【佐祐理】「那就一起走吧」

#0265
#【佐祐理】「ね、舞」
【佐祐理】「对吧,舞」

#0266
#【佐祐理】「…あれ? 舞は?」
【佐祐理】「…咦?舞呢?」

#0267
#探すと、タタタタッ!と全速力で走り去ってゆく舞の背中が、廊下の先に消えて見えなくなるところ

だった。
我四下探寻,只见舞全速奔离的背影,消失在走廊尽头。

#0268
#【*A】「あいつ…あからさまな気の遣いかただな…」
【*A】「那家伙…这分明是要让我和佐祐理独处嘛…」

#0269
#【佐祐理】「はぇ~…舞、どうしたんだろう…」
【佐祐理】「啊…舞这是怎么了…」

#0270
#【*A】「今日は、ふたりで帰ってくれってさ」
【*A】「她今天要我们两个一起回家」

#0271
#【佐祐理】「あ、そうなんですか? はぇ?」
【佐祐理】「啊,是这样吗?哎?」

#0272
#【*A】「俺が佐祐理さんとデートしたいって言ったから、ふたりきりにしてくれたんだよ」
【*A】「因为我说过想和佐祐理约会,所以她就让我们两人独处了吧」

#0273
#【佐祐理】「ふぇ~…*Aさん、佐祐理なんかとデートしたかったんですか?」
【佐祐理】「哎~…*A同学想和佐祐理约会吗?」

#0274
#【*A】「ああ、したかったよ。佐祐理さんは魅力的な女性だからな」
【*A】「嗯,当然想啊。因为佐祐理是位富有魅力的女性嘛」

#0275
#【佐祐理】「あははーっ、*Aさんは佐祐理を買いかぶってます。きっと幻滅しますよ」
【佐祐理】「啊哈哈,*A同学太高估佐祐理了,这种幻想一定会破灭的」

#0276
#【*A】「じゃ、確かめさせてくれるんだな?」
【*A】「那么,让我确认一下如何?」

#0277
#【佐祐理】「*Aさんがそうしたければ」
【佐祐理】「要是*A同学愿意的话」

#0278
#【佐祐理】「舞も、今の様子だと、許してくれるみたいですし」
【佐祐理】「舞今天也默许我们这样呢」

#0279
#【*A】「じゃ、いくか」
【*A】「那么,走吧」

#0280
#【佐祐理】「はい」
【佐祐理】「好」

#0281
#日が暮れるまでの時間を、ゲームセンターで過ごす。
直到日落前,我们都在游戏中心度过。

#0282
#佐祐理さんは、見かけによらず反射神経がいい。
看不出来,佐祐理的反射神经还真是好。

#0283
#初めてプレイするゲームであっても、数回ゲームオーバーになった後…
第一次玩游戏的她,失败过几次后…

#0284
#【佐祐理】「あ、コツ掴みました」
【佐祐理】「啊,我掌握窍门了」

#0285
#と言ってのけ、言葉の通り、その後のプレイはまるで熟練者のものに変わる。
正如她自己所说,这之后她的表现简直就是个高手。

#0286
#対戦ものでも、俺なんかでは相手にならず、店の常連客を相手に連勝を重ねてゆく。
对战游戏也是,不但我不是她的对手,就算对上这家店的常客,她也都连战连胜。

#0287
#そして負けた相手が機体から身を乗り出して、勝者の顔を確かめるなり、決まって驚愕した。
然后,输掉的那方从机器旁探出身来确认自己的对手时,全都惊讶不已。

#0288
#そこにはゲームとは縁遠いようなお嬢様が、ぽつんと座っているのだから。
因为在那个位子上坐着的,是位本该与电玩无缘的大小姐。

#0289
#その佐祐理さんのまわりには人だかりが出来、やがて応援団のように佐祐理さんにエールを送り始め

た。
佐祐理的身边围满了人,慢慢地形成了一支啦啦队为她加油。

#0290
#最後には佐祐理さんの親衛隊のようなものまで結成されていた。
到最后,甚至组成了佐祐理亲卫队之类的东西。

#0291
#【野郎ども】「お嬢、一同は明日も、ここでお待ちしておりやす」
【男子】「小姐,明天我们也一起在这里恭候您」

#0292
#【佐祐理】「あははーっ…明日は来るつもりないんですけど…」
【佐祐理】「啊哈哈~不过我没打算明天要来……」

#0293
#名残惜しげな連中を置いて、俺たちは引き上げることになった。
丢下那群深感惋惜的人,我们离开了游戏中心。

#0294
#【佐祐理】「あははーっ…ひとりで楽しんじゃってすみません」
【佐祐理】「啊哈哈…抱歉,光是我一个人在开心地玩」

#0295
#【*A】「いや、楽しかったよ、充分」
【*A】「不,我很开心啊」

#0296
#【*A】「見ただろ? 連中の佐祐理さんへの惚れかた。俺は誇らしかったよ」
【*A】「看到了吧?他们都迷上佐祐理了,我感到相当自豪呢」

#0297
#【佐祐理】「そんなことないですよ。幻滅したでしょう?」
【佐祐理】「没那回事哟。*A同学的幻想破灭了吧?」

#0298
#【*A】「まさか。惚れなおしたよ」
【*A】「怎么说呢。是重新迷上了哦」

#0299
#【*A】「これで佐祐理さんもわかっただろ。自分の人を惹きつける魅力ってもんがさ」
【*A】「而且佐祐理也知道了吧,自己是有着迷人魅力的哦」

#0300
#【佐祐理】「違いますよ。ゲームが少しばかり上手かったからだけです」
【佐祐理】「才不是呢。只不过游戏玩得稍微熟练点罢了」

#0301
#【*A】「違うよ。佐祐理さんが魅力的だからだよ」
【*A】「不对哦。那是因为佐祐理的无敌魅力哦」

#0302
#【佐祐理】「そんなことないです」
【佐祐理】「才没那回事」

#0303
#【佐祐理】「佐祐理は普通の子よりちょっと頭の悪い、ただの女の子ですから」
【佐祐理】「佐祐理只是一个头脑比一般人笨一点的普通女孩」

#0304
#【*A】「佐祐理さんが自分のことをなんて言おうが、俺は佐祐理さん、大好きだからな」
【*A】「不管佐祐理怎么说自己,我都非常喜欢佐祐理」

#0305
#【佐祐理】「あはは…佐祐理も*Aさんのこと、大好きですよ」
【佐祐理】「啊哈哈…佐祐理也很喜欢*A同学哦」

#0306
#【*A】「本当か?」
【*A】「真的吗?」

#0307
#【佐祐理】「本当ですよ、佐祐理は*Aさんのこと大好きですよ」
【佐祐理】「真的啦,佐祐理很喜欢*A同学哦」

#0308
#【*A】「じゃあ、敬語を使わずに話してくれよ」
【*A】「那么,对我说话时就别用敬语了吧」

#0309
#【佐祐理】「はぇー…」
【佐祐理】「啊ー…」

#0310
#【佐祐理】「…それはダメです」
【佐祐理】「…那个不行」

#0311
#【*A】「どうしても?」
【*A】「怎样都不行?」

#0312
#【佐祐理】「ええ…すみません」
【佐祐理】「嗯…对不起」

#0313
#【*A】「いや、謝ることはないけどさ…」
【*A】「不,没什么好道歉的…」

#0314
#【*A】「でもそうやって昔の傷をずっと引きずってさ…よくないと思うんだよ」
【*A】「只不过,我觉得最好别再被以前的伤痕所束缚了」

#0315
#【*A】「代わりになれないかな、俺が一弥の」
【*A】「我,能否代替一弥呢」

#0316
#【佐祐理】「一弥には…佐祐理しかいなかったんです」
【佐祐理】「对一弥而言…除了佐祐理,他什么都没有」

#0317
#【佐祐理】「*Aさんには、舞や…家族の方がいるじゃないですか」
【佐祐理】「而*A同学,不是还有舞和自己的家人吗?」

#0318
#言って、微笑む。
说着,佐祐理微微笑道。

#0319
#【佐祐理】「大丈夫ですよ、佐祐理は」
【佐祐理】「佐祐理没关系的哦」

#0320
#【*A】「そんなこと言われても、わからないよ」
【*A】「即便你那么说,我也还是不明白啊」

#0321
#【佐祐理】「あの話には続きがあるんです」
【佐祐理】「那个话题还有后续的」

#0322
#【佐祐理】「佐祐理は、一弥を失った後、手首を切ったんです」
【佐祐理】「佐祐理在失去一弥后,曾经割腕过」

#0323
#【*A】「え…」
【*A】「哎?…」

#0324
#【佐祐理】「傷はまだこうして残ってます。とても深かったんです」
【佐祐理】「留下了很深的伤口」

#0325
#【佐祐理】「本気だったんですよ、佐祐理は」
【佐祐理】「佐祐理是认真的哦」

#0326
#【佐祐理】「一弥を失ったのは、佐祐理のせいだったんですから」
【佐祐理】「因为佐祐理的关系,才失去了一弥」

#0327
#【*A】「それは…違うだろ」
【*A】「不是那样子的吧?」

#0328
#【佐祐理】「聞いてください」
【佐祐理】「请听我说下去」

#0329
#【佐祐理】「そして佐祐理は出会ったんですよ」
【佐祐理】「之后,佐祐理就遇见了她」

#0330
#その頃のわたしは空虚だった。
那时候的我十分空虚。

#0331
#本当の自分は、自分の体の中にはなく、その上を飛んでいたのだから。
因为觉得真正的自己并不在自己体内,而是在天上飞翔。

#0332
#自分の体の中に自分が居てこそ、感動や驚きはあるのだな、と実感した。
正因为自己在自己的体内,人们才会有感动与惊诧。

#0333
#離れて見ていると、本当、客観的で、人ごとのように思えてならなかった。
但从远处观望自己的话,一切都会成为客观的,成为别人的事情。

#0334
#手首を切るのも恐怖はなかった。
即便割腕也不会感到害怕。

#0335
#切ったらどう、と下の自分に呼びかけてみたら、下の自分がそうしただけだ。
就像是在天上问下面的自己,『要不要割开手腕试试』,下面的自己就照做了。

#0336
#「あ、本当にやっちゃうんだ」
「啊,真的割开了呢」

#0337
#そう思っただけだ。
只是那样想。

#0338
#結構深く切ったみたいだったけど、死ぬにはまだ幾らか足りないみたいだった。
虽然好像割得很深,但却无性命之忧。

#0339
#今度やるときは、もっと深く切ろう。
下次要割的话,一定要割得更深。

#0340
#そんな勉強になった出来事だった。
从那件事中,我只学到了这个。

#0341
#春を迎え、わたしは進学した。
到了春天,我升入了高中。

#0342
#適当に受験した学校だった。中学の先生たちは、もっと上を狙え、とうるさかったのを覚えている。
是所随便考入的学校。记得初中的老师还常唠叨,一定要考上好学校呢。

#0343
#ただ、家から近い。
因为离家很近。

#0344
#それだけで選んだ学校だったし、どうしてだか親も、そのことに対して反対はしなかった。
只是这样而选择了那所学校。不知为何,父母并未因此而责怪我。

#0345
#その頃、手首の傷はまだ痛かった。
那个时候,手腕上的伤口还很疼。

#0346
#新しい通学路、新しい校門…
新的上学道路,新的校门…

#0347
#抜けるとそこに、人だかりができていた。
越过大门的地方,围聚着一群人。

#0348
#新しいことはまだまだ続く。
新的事情也还在继续。

#0349
#人だかりの中心には同じ一年生の女の子がいて、そして犬に自分の手を噛ませていた。
人群的中心,有个跟我一样是一年级的女生,在让狗咬着自己的手。

#0350
#おそらく犬はお腹を空かせていたのだろう。
那只狗大概是饿极了吧。

#0351
#にしても、異様な光景だった。自分の手をすすんで噛ませるなんて。
自愿拿自己的手给狗咬着,真的是很怪异的景象。

#0352
#だが、気づいてしまえば、わたしはダメだった。
但是,等我注意到时,我忍不住了。

#0353
#女の子はただ優しくて、その優しさを犬に与えていただけだったのだ。
那女孩只是那么温柔地,将自己的柔情传达给那只狗。

#0354
#不器用だったけど、そこに居た他のひとは誰も気づいていなかったけど、わたしにはわかった。
虽然显得很笨拙,虽然在场的其他人都没有察觉到,但我却能够理解。

#0355
#わたしは駆けずにはいられなかった。
我不由自主地走上前。

#0356
#その子と同じ、奇異の目を浴びたとしても構わなかった。
就算跟那个女孩一样,被怪异的目光所包围也没关系。

#0357
#そばまで辿り着くと、お弁当を取り出して言った。
走到她身边,我拿出便当说道

#0358
#「あの、手じゃなくて…良かったら佐祐理のお弁当、食べさせてあげて…」
「那个,可以的话… 用佐祐理的便当来代替手吧…」

#0359
#「……?」
「……?」

#0360
#しばらくわたしの顔を見つめた後、黙ってこくりと頷いた。
她注视了一会儿我的脸后,默默地点了点头。

#0361
#その子はとても不器用なので笑わなかったけど、それでも喜んでいるのがわかった。
尽管那女孩因为笨拙而没有笑,但我知道,她其实很高兴。

#0362
#犬も、わたしの手作り弁当を食べて、ご満悦の様子だった。
那只狗吃着我的便当,也很满意的样子。

#0363
#そして、その子がわたしに顔を向けて言った。
然后,那个女孩看着我说道。

#0364
#「代わりにお昼、奢るから」
「代替午饭,我请客」

#0365
#昼は賑わう学食に、ふたりでいた。
中午,我们两个来到了热闹的食堂。

#0366
#「ふぇ~…いっぱいメニューありますね…」
「哇~菜单写得满满的呢…」

#0367
#「どれにします?」
「要点些什么呢?」

#0368
#「はい、牛丼」
「给,牛肉盖饭」

#0369
#選ぶ前に、その子がわたしに牛丼を差し出していた。
还没开始点菜,那女孩就为我端来了牛肉盖饭。

#0370
#片方の手には、同じ牛丼。
她的另一只手上,也是牛肉盖饭。

#0371
#ふたりで牛丼を食べよう、ということだった。
看来她是要我们俩一起吃牛肉盖饭。

#0372
#窓際の席で向かい合って、もぐもぐと食べる。
我们面对面坐在靠窗的位子上,津津有味地吃起来。

#0373
#「変わってますね、川澄さんは」
「川澄同学真是古怪呢」

#0374
#「……?」
「……?」

#0375
#その女の子は、見かけはとてもとっつきにくい。
那女孩乍看之下不好接近。

#0376
#言葉数も少なく、何を考えているかわからない。
沉默寡言,令人猜不透她在想些什么。

#0377
#人目もまったく気にせず、今朝のようなことをするから、すでに新入生の中では変わり者扱いされて

いるようだった。
一点都不在意别人的目光,要再做出像今天早上那样的事,一定会被当作新生中的怪人的。

#0378
#「お礼」
「谢礼」

#0379
#突然そう言って、彼女は自分の牛丼の肉を、わたしの牛丼の上に積んでみせた。
她突然这么说道,将自己牛肉盖饭里的肉堆到了我的饭上。

#0380
#「じゃ、今日からの友情の印に」
「那么,今后友情的标志」

#0381
#わたしは彼女の牛丼の上にさらに多くの肉を積みあげた。
我又在她碗里堆了更多的牛肉。

#0382
#「ありがとう…」
「谢谢…」

#0383
#もぐもぐと彼女はそれを頬張った。
她津津有味地咀嚼着。

#0384
#背中からは、彼女をからかう声が終始聞こえ続けた。
自始至终都能听见在背后议论她的声音。

#0385
#今朝の彼女の奇行を見ていた者たちだろう。
也许是今天早上目睹她怪异举动的人吧。

#0386
#彼らは知らない。この子の優しさを。
其实他们都不知道那女孩的温柔。

#0387
#わたしは思った。
所以我想。

#0388
#この子を幸せにしてみたい。
要让那女孩幸福。

#0389
#それは、一弥を失ってから、初めて抱いた他人に対する感情だった。
那是失去一弥后,我第一次对别人怀抱感情。

#0390
#ずっと、他人になんて興味は湧かず、自分にすら冷めた目を向けていたというのに。
明明自己一直以来对别人都提不起兴趣、冷眼旁观的说。

#0391
#久しぶりに、胸の奥が温かくなった。
在心灵深处,我感到了久违的温暖。

#0392
#この子の学園生活はいきなりマイナススタートだったけど、それを本人はまったく気にしてはいない

みたいだけど…
虽然对于那女孩的校园生活而言,这并不是一个好的开始,但她本人好像对此并不在意…

#0393
#それでも、幸せにしてみたい。
即便如此,我还是想让她幸福。

#0394
#そして、それは、わたし自身が幸せになる、ということだ。
并以此作为自己的幸福。

#0395
#温かな思いが胸に広がると、わたしは思い出していた。
一个温暖的想法油然而生,这时我才想起来。

#0396
#ひとは、ひとを幸せにして、幸せになれる、ということを。
人,只有给予他人幸福,自己才会幸福。

#0397
#この学園での三年間の生活は、この子と一緒にいて、ふたりで幸せになろう。
在这学校的三年期间,就和那女孩一起幸福地度过吧。

#0398
#それは、正しくなかった姉に一弥が教えてくれた、大切な『正しいこと』だったのだと思うから。
我想,这也许就是一弥教给我这个差劲的姐姐的,最重要而且是『正确的事』吧。

#0399
#相手に幸せを与えて、みんなで一緒に幸せになる。
给予对方幸福,让大家一起获得幸福。

#0400
#一生懸命に、幸せになろう。
竭尽全力创造幸福。

#0401
#【佐祐理】「出会ったんですよ、わたしが頑張れる目標と」
【佐祐理】「遇到了舞,我才有了努力的目标」

#0402
#【佐祐理】「佐祐理はまだ…まだまだこれからなんです」
【佐祐理】「佐祐理今后…也要努力下去」

#0403
#【佐祐理】「がんばってる最中なんです」
【佐祐理】「现在也还在努力当中」

#0404
#【佐祐理】「だから…もう少し待ってくださいね」
【佐祐理】「所以…请再稍等一下哦」

#0405
#なんていうか、俺はただただ申し訳なかった。
该怎样回答呢,我只是觉得很抱歉。

#0406
#そこまで話させないと、納得できなかった自分が恥ずかしい。
在她没有把话说到这个地步就妄加猜测的我,真的很丢脸。

#0407
#それは舞も知らないことだったのだろう。
那是舞也不知道的事情吧。

#0408
#伝えてやらないとな。
要把这件事告诉舞。

#0409
#佐祐理さんはおまえのおかげで幸せなんだってさ、と。
佐祐理多亏了她才感到了幸福。

#0410
#【佐祐理】「だから、いつかは言います」
【佐祐理】「所以,总有一天我会说的」

#0411
#【佐祐理】「それがいつになるかは…佐祐理はダメな女の子だからわからないですけど…」
【佐祐理】「佐祐理是个没用的女孩子,所以也不清楚那会是什么时候…」

#0412
#【佐祐理】「いつか、きっと…」
【佐祐理】「但总有一天,一定会…」

#0413
#【佐祐理】「おはよう、*Aくん」
【佐祐理】「早啊,*A」

#0414
#【佐祐理】「って」
【佐祐理】「这样说的」

#0415
#【*A】「ああ、待ってるよ。別に急いでるわけじゃない」
【*A】「嗯,我等着哦。不用太着急」

#0416
#【*A】「ゆっくりいこうぜ」
【*A】「慢慢向前走吧」

#0417
#【佐祐理】「はい、*Aさん」
【佐祐理】「好的,*A同学」

#0418
#エピローグ·佐祐理
终章·佐祐理

#0419
#【*A】「こらっ、舞!」
【*A】「喂,舞!」

#0420
#【舞】「……?」
【舞】「……?」

#0421
#【*A】「おまえ、俺が狙っていた最後の卵焼きをっ…」
【*A】「你居然把我盯上的最后一个煎蛋给…」

#0422
#【舞】「…私だって狙っていた」
【舞】「…是我盯上的」

#0423
#【*A】「俺は食い始めるときから狙ってたんだよっ」
【*A】「我从开吃的时候就盯上了」

#0424
#【舞】「…私は学校に来るときから狙っていた」
【舞】「…我来学校时就盯上了」

#0425
#【*A】「おまえ、たくさん食ってただろ。俺は一切れとして食ってないんだぞっ」
【*A】「你不吃了很多了吗,我可一个也没吃到呢」

#0426
#【舞】「おいしいから」
【舞】「因为好吃」

#0427
#【*A】「なら、俺にも食わせろっ」
【*A】「那也给我留点啊」

#0428
#【舞】「おいしいから私が食べたい」
【舞】「因为好吃,所以我想多吃」

#0429
#【*A】「んな自己中な論理で納得させられるかっ」
【*A】「我会接受你那种自我中心的理论吗?」

#0430
#【舞】「………」
【舞】「………」

#0431
#【*A】「あ、ゴリラが歩いてるっ」
【*A】「啊,有大猩猩在走路」

#0432
#【舞】「……?」
【舞】「……?」

#0433
#ひょい。
嘿。

#0434
#【*A】「わははは、バカめ。ゴリラがこんなところにいてたまるかっ」
【*A】「哇哈哈哈,你被耍了,哪来的大猩猩啊?」

#0435
#ぽかっ!
砰!

#0436
#【*A】「いてっ」
【*A】「痛」

#0437
#ぽかぽかぽかぽかぽかぽかっ!
砰砰砰砰砰砰!

#0438
#【*A】「こらこらこらっ、わかった! 返すから、返すからっ!」
【*A】「好啦好啦好啦,我知道了,还给你,还给你!」

#0439
#そして、今、わたしは幸せだった。
所以,现在我很幸福。

#0440
#そばには舞が今もいてくれて、*Aさんもいてくれて…
现在有舞在我身边,*A同学也在…

#0441
#みんなでわたしの作ったお弁当食べて、笑いながらお話をしている。
大家吃着我亲手做的便当,开心地说笑着。

#0442
#それは…いつしかわたしが求めていた光景だったのではなかっただろうか。
这些…不正是我一直在追寻的景象吗?

#0443
#ずっと、昔に求めてやまなかった光景。
很久以前,没能寻求到的景象。

#0444
#SeenEnd
SeenEnd
[/wrap]

[/After]
1
查看完整版本: sayuri怨念 XD